【2025年最新】見積依頼返信メールの書き方完全ガイド|30秒でコピペで使えるテンプレート付き

ビジネス連絡

見積依頼をもらった瞬間が、いちばん成約に近い状態です。そのため、見積依頼メールへの返信次第で、受注をグッと近づけることにもなります。

とはいえ、「どんな内容を盛り込むべき?」「どんな件名にすればいい?」「いつまでに返信すべき?」といった悩みを持つビジネスパーソンは少なくありません。

実際、見積依頼への迅速で適切な返信により、受注率の向上が期待できるという調査結果もあります。見積依頼は相手が具体的な検討段階に入っている証拠であり、初期対応の質が成約に直結する重要なタイミングです。なお、営業訪問後のお礼メール商談後のフォローアップとは異なり、見積依頼返信メールでは「具体的な数字と期限」の明示が特に重要になります。

そこで本記事では、見積依頼への返信から受注まで、すぐに使える完成テンプレート6種を用意しました。最短30秒で送れる基本形から、状況別の対応、返信率を上げる工夫までご紹介します。

見積依頼返信メールを成功に導く7つの前提

見積依頼への返信は、相手の購買意欲を維持・向上させるための設計がすべて。「受け取りました」だけでは足りません。スピード・件名・受付確認・次アクション・期日明示・追加質問・信頼感まで、型で抜けをなくしましょう。

  • スピード
    返信は当日〜翌営業日午前が基本。間に合わない場合も、まずは受領+回答予定日を先出し。
  • 件名
    御礼+用件一言+期日(例:受領の御礼と受付のご連絡〔回答予定:8/20〕)。依頼メールにRe:でぶら下げるのが無難。
  • 本文の骨子
    御礼 → 受付の明示 → 次アクション(期日 or 追加質問) → 小さな提案(10–20分)。
  • レイアウト
    1文短く、短文×空行でブロック化。スマホでも読みやすく。
  • 宛先
    To=動かす人/CC=共有。宛名直下に「CC:氏名」を明記すると共有漏れ防止。
  • ファイル/URL
    見積はPDF推奨。重い場合はDLリンク+有効期限。ファイル名は日付・版数を入れる(例:見積書_ABC社_2025-08-14_v1.pdf)。
  • 敬語
    尊敬(相手)/謙譲(自分)/丁寧を使い分け、二重敬語は避ける。

見積依頼返信メールの基本テンプレート

見積依頼への返信メールの基本は、以下のテンプレをコピーして、[ ]内を自分の情報に置き換えるだけで完成です。最も使用頻度の高い「追加確認あり」の型をベースにしています。

件名:見積依頼の御礼と受付のご連絡(回答予定:[8/20])

[相手会社名]
[部署名]
[氏名] 様
CC:[関係者名] 様

このたびはお見積をご依頼くださり、誠にありがとうございます。
ご依頼は確かに拝受しました。下記の段取りで進めます。

・回答予定:[8/20(火)午前]
・担当:[自社/氏名・直通・メール]

迅速化のため、確認を2点のみお願いいたします。
1)数量・納品先の変更有無
2)希望納期(最短/指定日:[  ])

ご多忙のところ恐れ入りますが、ご確認のうえご返信いただけますと幸いです。
不明点がございましたら、遠慮なくお知らせください。
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

――
[自社名] [部署名] [氏名]
直通:[電話]/Mail:[メール]/Web:[URL]

追加確認を通じて相手の要望を正確に把握し、より精度の高い見積を提供するテンプレート。確認事項は2-3点に絞り、相手の負担を最小限に抑えます。

見積依頼返信メールの件名テンプレート20選

件名は開封率を左右する重要な要素です。相手が一目で内容と緊急度を把握できるよう、具体的で簡潔に作成しましょう。

目的件名テンプレート使用場面
基本受領【御礼】見積依頼を拝受いたしました([会社名][氏名])シンプルな受領確認
期日明示見積依頼の御礼と受付のご連絡(回答予定:[8/20])回答期日を明確化
追加確認見積依頼の御礼/確認事項2点(回答短縮のため)詳細情報が必要
即時回答【御礼】見積書の送付(PDF添付・要目のご確認)即座に見積提供
仕様確認見積依頼の御礼/仕様確認のお願い(差分一覧あり)仕様の明確化が必要
概算提示見積依頼の御礼/概算提示(正式版は[8/20])先行して概算を提供
内訳説明見積依頼の御礼/内訳と前提条件の共有詳細説明が必要
納期相談見積依頼の御礼/納期見通しのご連絡納期調整が必要
期限延長見積依頼の御礼/回答期限のご相談([8/22→8/26])回答遅延の場合
DLリンク見積依頼の御礼/DLリンクの共有(有効期限:[8/31])大容量ファイル
追加資料見積依頼の御礼/追加資料の送付(1枚サマリ)補足説明資料
比較表見積依頼の御礼/比較表(1枚)のご案内複数プランの比較
最終版見積依頼の御礼/最終版見積の送付(v2)修正版の提供
辞退見積依頼の御礼/お見積り辞退のご連絡(代替案あり)対応困難な場合
NDA要請見積依頼の御礼/NDA締結のお願い機密情報を含む
単価表見積依頼の御礼/数量変更時の単価表(添付)柔軟な価格設定
有効期限見積依頼の御礼/見積有効期限のご案内([9/30])期限設定の明示
英語版見積依頼の御礼/英語版見積の送付(En)海外案件対応
担当変更見積依頼の御礼/担当変更のご挨拶(新:[氏名])担当者交代時
Re:返信Re:【見積依頼】〇〇の御見積の件(受付・回答予定のご連絡)元件名を残したい場合

見積依頼返信メールの本文テンプレート6選

1) 受領お礼+即見積送付(PDF添付|基本形)

[相手会社名]
[氏名] 様

見積のご依頼、ありがとうございます。
見積書(PDF)を添付いたします。

・有効期限:[9/30]
・数量変更時の単価表:別紙
・要点は本文末尾に記載

(要点)
商品:[ ]/数量:[ ]
単価:¥[ ]/合計:¥[ ](税別)
納期見込:[ ]

恐れ入りますが、内容をご確認のうえ、ご意見をいただけますと幸いです。
ご不明点や調整のご要望がございましたら、お知らせください。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。

※編集痕防止のためPDF形式です。DLリンクでの共有も可能です。
―― 署名

即座に見積を提供できる場合の基本形。要点を本文に記載することで、添付ファイルを開かなくても概要を把握できる配慮が重要です。

2) 受領お礼+追加質問(追加確認あり)

[相手会社名]
[氏名] 様

見積のご依頼、誠にありがとうございます。
正確なお見積のため、下記3点の確認をお願いいたします。

1)対象範囲(含む/含まない)
2)数量の幅(最小〜最大)
3)希望納期(最短/指定日:[  ])

ご返信を頂戴次第、[8/20]までに正式見積をお戻しします。
お手数をおかけしますが、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
―― 署名

詳細情報が必要な場合のテンプレート。確認事項は3点以内に絞り、相手の負担を軽減。回答期限を明確に示すことで信頼感を構築します。

3) 受領お礼+回答期限を明示(基本形)

[相手会社名]
[氏名] 様

見積のご依頼をありがとうございます。受付いたしました。
正式なお見積は[8/20(火)午前]までにご提示します。

途中経過が必要でしたら、概算を先行で共有いたします。
ご要望がございましたら、お知らせください。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。
―― 署名

シンプルな受領確認テンプレート。期限を明確化し、概算の先行提供オプションで柔軟性をアピール。短文で読みやすさを重視。

4) 受領お礼+遅延の相談(期日延長|遅延・謝罪)

[相手会社名]
[氏名] 様

見積のご依頼、ありがとうございます。
恐れ入りますが、社内確認に時間を要しており、回答予定[8/22]を
[8/26]へ変更させていただけないでしょうか。

先行して概算の共有は可能です。必要でしたらお申し付けください。
ご迷惑をおかけしますが、ご了承いただけますと幸いです。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。
―― 署名

回答が遅れる場合の誠実な対応テンプレート。謝罪と代替案(概算先行)をセットで提示し、相手への配慮を示します。

5) 受領お礼+辞退(代替案の提示|辞退)

[相手会社名]
[氏名] 様

見積のご依頼に御礼申し上げます。
誠に恐縮ですが、現体制では品質基準を満たしかねるため、今回は辞退いたします。

代替として[パートナー社名]様をご紹介可能です。ご希望でしたらお知らせください。
今回は辞退いたします。
今後ご縁がございましたら、あらためてよろしくお願いいたします。
―― 署名

対応困難な場合の丁寧な辞退テンプレート。代替案の提示で関係維持を図り、将来の機会につなげる配慮が重要です。

6) 英語簡易版(海外窓口向け)

Subject: Thank you for your RFQ – Acknowledgement & ETA (by Aug 20)

Dear [Name],

Thank you for your RFQ. We will get back to you by Aug 20 (AM).
If convenient, please confirm:
1) Quantity / delivery address
2) Desired delivery date (earliest / specific date)

Should you have any questions, please let me know.
Best regards,
-- Signature

海外案件向けの簡潔なテンプレート。要点を絞り、明確な期限設定で国際ビジネスマナーに対応します。

見積依頼返信メールの送信タイミングと運用ルール

返信タイミングの鉄則

タイミング推奨度理由・対応方法
当日中◎最適相手の関心が最も高い状態
翌営業日午前◎最適24時間以内の対応で信頼構築
翌営業日午後○良い遅れる場合は受領確認を先送り
2営業日後△注意必ず受領確認+回答予定日を明示
3営業日以降×遅い相手の熱量低下、競合に遅れるリスク

件名・宛先のルール

件名のルール
・基本は「御礼+用件+期日」
・依頼メールへRe:返信が基本
・内容が大きく変わるときのみ新件名

宛先のルール
To = 動かす人(依頼者・決裁者)
CC = 共有する人(関係者・同席者)
・本文の宛名直下に「CC:氏名」を明記

ファイル・URLの運用ルール

  1. 見積書はPDF推奨
    表示崩れ・改ざん対策。必要に応じて編集版(Excel等)を別添
  2. ファイル名に日付・版数を記載
    例:見積書_ABC社_2025-08-14_v1.pdf
  3. 大容量はDLリンク+有効期限
    本文に内容の一言と期限を明記

見積依頼返信の置換パーツ早見表

項目記載例注意点
[回答予定日]8/20(火)午前曜日・時間帯まで明記
[担当者]自社/山田・直通080-xxxx連絡先もセットで
[確認事項]数量・納品先・希望納期3点以内に絞る
[有効期限]9/30まで有効具体的な日付で明示
[ファイル名]見積書_ABC社_v1.pdf日付・版数を含める

見積依頼返信メールのよくある失敗と対策

失敗パターン1:返信が遅い

NG例OK例改善ポイント
3日後に初回返信当日中に受領確認+回答予定日まず受領確認を優先
「検討中です」のみ「8/20午前に回答予定」具体的な期日を明示
進捗連絡なし中間報告「概算先行可能」途中経過の共有

失敗パターン2:情報不足

NG例OK例改善ポイント
「見積書です」のみ要点を本文に記載+PDF添付概要を本文で確認可能に
金額のみ記載金額・納期・有効期限・前提条件判断に必要な要素を網羅
担当者不明担当者名・直通・メール明記窓口を明確化

失敗パターン3:敬語・表現の間違い

間違い正しい表現分類
拝見させていただきます拝見いたします二重敬語
ご確認していただけますでしょうかご確認いただけますでしょうか過剰敬語
お見積もりさせていただきますお見積もりいたします二重敬語
恐縮です恐れ入りますより適切な表現

見積依頼返信メールの差がつく上級テクニック

返信がない時のフォロー戦略

2通目(2–3営業日後|軽い確認)

件名:見積依頼の件(ご状況の確認)

[相手会社名]
[氏名] 様

先日ご依頼の件につき、受付のご連絡を差し上げております。
差し支えない範囲でご状況をお知らせいただけますと幸いです。

必要でしたら、要点のみ10〜20分でご説明いたします(候補:[A/B])。
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
―― 署名

3通目(7–10営業日後|価値を足して再接続)

件名:参考資料(1枚サマリ)の共有

[相手会社名]
[氏名] 様

ご検討の一助となりそうな近似案件のサマリ(1枚)を共有いたします。
短時間での補足が必要でしたら、10分ほどお時間を頂戴できますと幸いです(候補:[A/B])。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。
―― 署名

業界・規模別の配慮ポイント

業界・規模重視される要素メール作成のコツ
製造業・大企業詳細仕様・品質保証技術資料・品質基準を重視
IT・スタートアップスピード・柔軟性迅速対応・カスタマイズ対応をアピール
小売・サービス業コスト・納期価格競争力・短納期を強調
官公庁・自治体手続き・透明性formal語調・詳細条件を明記
中小企業信頼性・実績導入事例・アフターサポートを重視

送る前の最終チェックリスト

90秒で確認(コピペミス防止)
□ 社名・氏名・案件名・日付の誤字なし
□ 回答予定日または追加質問が本文にある
□ To/CCが適切(本文にCC:氏名を明記)
□ 見積PDF添付 or DLリンク(有効期限/中身の一言)
□ 数字+単位の統一、二重敬語なし
□ 文末が基準どおり(基本形/追加確認あり/遅延・謝罪/辞退)

よくある質問

Q1. 返信はいつまでにすべき? A. 原則当日〜翌営業日(24時間以内)です。間に合わない場合も「受領+回答予定日」を先出しします。
Q2. 件名はどうする? Re: は消す? A. 基本は「御礼+用件+期日」。依頼メールにRe:で返信し、内容が大きく変わるときのみ新件名にします。
Q3. 回答期限の伝え方は? A. 本文の冒頭近くで日付と時間帯(例:8/20(火)午前)を明記。遅れる見込みが出たら理由+新期限+代替(概算など)を提示します。
Q4. 添付はPDFがよい? A. PDF推奨(表示崩れ・改ざん対策)。大容量はDLリンク+有効期限。必要に応じて編集版(Excel等)を別添します。
Q5. CC/Bccの扱いは? A. To=動かす人、CC=共有。本文の宛名直下に「CC:氏名」を記すと共有漏れを防げます。Bccは慎重に使用します。
Q6. 辞退や期限延長の言い回しは? A. 辞退は定型の二行結び、延長は謝意+代替案(概算先行など)を添えて伝えます(本稿テンプレを参考にしてください)。

まとめ

見積依頼への返信メールは、受注につながる重要なビジネスコミュニケーションです。迅速で丁寧な対応が、相手の信頼獲得と受注確率向上のカギとなります。

成功のポイント
1. 迅速な対応:当日〜翌営業日24時間以内に返信
2. 明確な期日設定:回答予定日を具体的に明示
3. 相手目線の配慮:追加確認は最小限、代替案も提示

6つのテンプレートを状況に応じて使い分けて、見積依頼への対応品質を向上させてください。適切なメールコミュニケーションが、必ずビジネス成果につながります。

今すぐ実践
次回の見積依頼には、相手の状況に最も適したテンプレートを選択してください。[ ]内を置き換えるだけで、プロフェッショナルな返信メールが完成します。

署名テンプレート(共通)

――
[自社名] [部署名] [氏名]
〒[郵便番号] [住所]
直通:[電話]
Mail:[メール]
Web:[URL]