【例文付】日程調整メールの書き方完全ガイド|ビジネスのあらゆるシーンに対応

ビジネス連絡
日程調整メールは、件名で用件を明確にし、本文は要点→候補提示→目的・所要時間→選択依頼の順で構成することが基本です。候補は2〜3枠に絞り、日付・曜日・時間を具体的に記載することで、相手の負担を減らしてスムーズな調整が実現できます。

適切なTo/Ccの使い分けと、1通につき1つの明確なアクション依頼により、往復のやり取りを最小限に抑えられます。

日程調整メールの5つの基本原則

効果的な日程調整メールには、以下の5つの原則があります。これらを守ることで、相手にとって分かりやすく、効率的な調整が可能になります。

  1. 件名に用件とテーマを明記
    「打合せ日程のご相談(候補2点)」のように、何についての日程調整かを一目で分かるようにします。所要時間も併記するとより親切です。
  2. 候補は2〜3枠に絞って提示
    多すぎても少なすぎても非効率です。相手が選択しやすい2〜3枠を基本とし、最大でも3〜5枠までに留めましょう。
  3. 日付・曜日・時間を具体的に記載
    「8/20(火)10:00–10:30」のように、日付と曜日、開始・終了時間を明確に記載することで誤解を防げます。
  4. 所要時間と実施形式を明記
    会議の所要時間(15分、30分など)と、オンライン・対面の形式を事前に伝えることで、相手の予定調整が容易になります。
  5. 1通1目的で明確なアクション依頼
    複数の用件を混在させず、「候補からお選びください」「ご都合の良い時間をお知らせください」など、具体的な次のアクションを明示します。

日程調整メールの件名例20選

そのまま使える件名例を20パターンご紹介します。【 】内を実際の情報に置き換えてください。

場面 件名テンプレート 適用タイミング
基本 打合せ日程のご相談(候補2点)—【案件名】 最も汎用性の高い基本形
会議 【案件名】ミーティング日程のご提案(20分) 定期的な会議やプロジェクト打合せ
面談 面談日程のご相談—【8/20(火)or 8/21(水)】 採用面談や個別相談
短時間 ご都合確認:短時間の確認ミーティング(15分) 簡単な確認や報告事項
再調整 再調整のお願い—日程候補の再提示 最初の候補が合わなかった場合
確定 確定のご連絡—【8/20(火)10:00–10:30】 日程が決まった時の確認
形式選択 日程候補の共有—オンライン/対面のいずれか 実施方法も含めて相談
訪問 来社/訪問のご都合について(候補2点) 対面での打合せが必要な場合
週内 週内の打合せ設定(所要30分) 急ぎの案件で週内調整が必要
資料あり アジェンダ確認+日程のご相談 事前資料や議題がある場合
定例化 進行ミーティングの定例化(候補:火/木) 継続的な会議の設定
担当変更 担当者交代に伴う日程の再調整 人事異動や担当変更時
緊急 最終調整:来週枠の確保のお願い 期限が迫っている案件
当日変更 当日変更のお願い(代替案あり) 急な変更が必要になった場合
社内 社内:合意形成ミーティングの候補 社内での意思決定会議
レビュー 社外:レビュー会の候補(資料あり) 成果物の確認や評価
オンライン オンライン面談:日程のご提案(Zoom) リモート面談や打合せ
対面 対面訪問:日程のご相談(所要45分) 直接訪問が必要な案件
再送 候補の再掲(行き違いでしたらご放念ください) 返信がない場合のフォロー
最終 これにて最終のご連絡—設定可否の確認 最後の確認として
件名作成のポイント
用件・テーマ・候補数(または所要時間)を具体的に記載することで、受信者が優先度と対応時間を判断しやすくなります。

日程調整メールの例文12選

実際のメール本文で使える、状況別の例文をご紹介します。コピーして【 】内を置き換えるだけで使用できます。

1. 初回打診(基本パターン)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【案件名/目的】につき、打合せの機会をいただけますでしょうか。
所要は【20〜30分】を想定しており、【オンライン/来社・訪問】
いずれでも対応可能です。

候補日時は下記のとおりです。
・【8/20(火)10:00–10:30】
・【8/21(水)16:00–16:30】
・【8/22(木)14:00–14:30】

上記で難しい場合は、ご都合の良い時間帯を
2〜3点お知らせいただければ幸いです。

ご検討のほどよろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

2. 先方提案への承諾

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

ご提案いただきました【8/20(火)10:00–10:30】で
承知いたします。

当方よりカレンダー招待(オンラインURL/アジェンダ)を
お送りしますので、ご確認ください。

当日はよろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

3. 代替案の提示(先方提案が不可の場合)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

恐れ入りますが、ご提案の【8/20(火)10:00–10:30】は
所用により難しく、下記のいずれかでご調整いただけますと
幸いです。

・【8/21(水)16:00–16:30】
・【8/22(木)14:00–14:30】

ご都合をお知らせください。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

4. 相手の空き時間を確認

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【案件名】についてご相談したく、短時間の打合せを
お願いできればと思います。

差し支えなければ、来週ご都合の良い時間帯を
2〜3点ご共有いただけますでしょうか。
所要は20分程度を想定しております。

お忙しい中恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

5. リスケジュール依頼

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

誠に恐縮ですが、社内都合により【8/20(火)】の
打合せの日程再調整をお願いできますでしょうか。

代替候補は下記のとおりです。
・【8/21(水)16:00–16:30】
・【8/22(木)14:00–14:30】

ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
ご検討のほどよろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

6. 日程確定の連絡

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【8/20(火)10:00–10:30】で確定とし、
カレンダー招待をお送りいたします。

当日の接続先/会場情報は招待状に記載しております。
当日はよろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

7. オンライン会議の案内

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

オンラインでの打合せをご提案いたします。

・会議URL:【ZoomまたはTeamsリンク】
・開始時間:【8/20(火)10:00】(10分前より入室可)
・所要時間:【30分】

当日の資料は事前にお送りいたします。
当日お待ちしております。

――――――――――――――――――――
【署名】
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8. 対面会議の案内

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

対面での打合せをご提案いたします。

・場所:【貴社ご指定場所/当社オフィス】
・住所:【詳細住所・地図URL】
・所要時間:【30分】
・当日連絡先:【携帯電話番号】

アクセス等でご不明点がございましたら
お気軽にお知らせください。
お気をつけてお越しください。

――――――――――――――――――――
【署名】
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9. 複数名での調整

To:【決定権者名】 様
Cc:【関係者名】 各位

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【案件名】についてのミーティング設定をお願いいたします。

候補日時:
・【8/20(火)10:00–10:30】
・【8/21(水)16:00–16:30】

※やり取りはReply-all(全員返信)にて
お願いいたします。

皆様のご都合をお知らせください。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

10. 当日の時間変更依頼

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

急なお願いで恐縮ですが、本日の【10:00–10:30】から
【14:00–14:30】への変更をお願いできますでしょうか。

もし難しい場合は、下記の代替枠でも対応可能です。
・【明日8/21(水)10:00–10:30】
・【明日8/21(水)16:00–16:30】

急なお願いで申し訳ございません。
ご都合をお知らせください。

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【署名】
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11. 配慮を示した低圧迫な依頼

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【案件名】についてご相談したく、ご連絡いたします。

ご都合のよい範囲で結構ですので、
来週の候補を2〜3点お知らせいただけますでしょうか。

難しい場合は翌週以降でも問題ございません。
無理のない範囲でご検討ください。

――――――――――――――――――――
【署名】
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12. 定例会議の提案

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

今後の円滑な進行のため、定例ミーティング(週次)を
ご提案いたします。

・候補:毎週火曜日または木曜日【10:00–10:30】
・開始:【8/27(火)】から
・形式:【オンライン】

ご都合をお知らせください。
問題なければカレンダー招待を作成いたします。

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【署名】
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よくある問題と改善事例

日程調整メールでよく見られる問題点と、より効果的な改善例をご紹介します。適切な表現により、相手の負担を減らして効率的な調整ができます。

候補提示の改善事例

改善前 改善後 改善ポイント
いつが空いてますか? 所要20分、オンライン/対面いずれも可。候補は8/20(火)10:00–10:30/8/21(水)16:00–16:30です。 所要時間・形式・具体的な候補を明示
8/20 10:00 空いてます? 8/20(火)10:00–10:30のご都合はいかがでしょうか。 曜日併記と終了時間の明示
候補を10個提示 2〜3枠に絞って提示(最大5枠まで) 相手の選択負担を軽減

宛先設定の改善事例

改善前 改善后 改善ポイント
関係者全員をToに設定 決定者をTo、関係者をCcに設定 責任の所在を明確化
Ccを多用 必要最小限のCc設定+Reply-all指示 情報共有の効率化
宛先の説明なし 本文で「やり取りはReply-allでお願いします」と明記 やり取り方法の明確化

表現の改善事例

改善前 改善后 改善ポイント
長文に複数の用件を混在 1通1目的で簡潔に、明確な1つのアクション依頼 相手の理解と対応を容易に
急いでいるので早く返事を 【背景説明】のため、【具体的期日】までにご回答いただければ 理由と期限を丁寧に説明
会議室・URL・アジェンダが曖昧 事前に会議室予約・URL準備・アジェンダ共有を完了 準備の完了で相手の安心感向上

日程調整メールの運用ルール

日程調整メールを効果的に運用するための3つの重要なルールをご紹介します。

  1. 候補提示は2〜3枠+詳細情報
    所要時間、実施形式(オンライン/対面)、目的を一画面で提示し、相手が判断しやすい情報を揃えます。
  2. 日時表記の統一と明確化
    「日付+曜日+開始・終了時間」の形式で統一し、誤読や認識違いを防ぎます。日本国内なら日本式表記で問題ありません。
  3. 適切な宛先設定と1通1目的
    To(対応が必要な人)、Cc(情報共有する人)を明確に分け、1通のメールに1つの明確なアクション依頼を含めます。
返信タイミングの目安:
・初回提案:2〜5営業日で返信がない場合は軽いフォロー
・確定連絡:24時間以内に相手からの確認
・当日変更:可能な限り事前(最低でも2時間前)
・定例設定:初回は1週間程度の検討時間を提供

よくある質問

Q1. 候補は何枠提示するのが最適ですか?

A. 2〜3枠が基本です。相手の選択肢が狭すぎず、多すぎもしないバランスが重要です。上限は3〜5枠までに留めることで、相手の負担を軽減できます。

Q2. 件名はどのように書けばよいですか?

A. 用件+テーマ+補足情報を短く具体的に記載します。例:「打合せ日程のご相談(候補2点/20分)」のように、候補数や所要時間を含めると相手が対応時間を判断しやすくなります。

Q3. オンライン・対面どちらでも可能な場合の伝え方は?

A. 本文冒頭で「オンライン/来社・訪問いずれでも対応可能」と明記し、相手に選択権を委ねます。相手の都合に合わせられる柔軟性をアピールできます。

Q4. 返事がない場合のフォローアップは?

A. 2〜5営業日空けて、必要性と期限を添えた軽いリマインドを送ります。「行き違いでしたらご容赦ください」という配慮の一文を加えましょう。

Q5. 複数の関係者がいる場合の宛先設定は?

A. 決定権者をTo、関係者をCcに設定します。本文でReply-all(全員返信)を促すことで、情報共有の漏れを防げます。

Q6. 海外との調整で注意すべき点は?

A. タイムゾーン表記(JST、UTC)と月名・曜日の併記が重要です。例:「Tue, Aug 20, 10:00–10:30 JST (UTC+09:00)」のように記載しましょう。

送信前の確認チェックリスト

90秒でできる送信前チェック:
□ 件名に用件・テーマ・補足情報(候補数/所要時間)を記載
□ 本文は要点→候補提示→目的・所要→アクション依頼の順
□ 日付・曜日・開始終了時間を具体的に記載
□ To/Ccの宛先設定が適切
□ オンライン/対面の形式を明記
□ カレンダー招待やURL準備の準備が完了

まとめ

日程調整メールは、件名の明確性と候補提示の適切性がスムーズな調整の鍵となります。2〜3枠の具体的な候補提示詳細な時間情報の記載適切な宛先設定を心がけることで、往復のやり取りを最小限に抑えられます。

今回ご紹介した20の件名テンプレートと12種類の本文例を状況に応じて活用し、改善事例を参考にメール品質を向上させてください。継続的な実践により、効率的なビジネスコミュニケーションと良好な人間関係の構築が可能になるでしょう。

次のアクション:
次回日程調整を行う際は、今回のテンプレートを活用して相手への配慮と効率性を両立させてください。相手の反応や調整の成功率を観察することで、自社に最適な日程調整手法を確立できます。