【例文付】リマインドメールの書き方完全ガイド|ビジネスのあらゆるシーンに対応

ビジネス連絡
ビジネスのリマインドメールは、相手に負担をかけずに「念のための確認」としてやんわり伝えるのが基本です。件名で用件と期限を一目で分かるようにし、本文は「要点→期限→必要に応じて理由→1つのアクション」に絞ると往復が減らせます。

初回は柔らかく、二通目で期日と必要性を明確化、三通目は電話など別手段も検討する段階設計が角を立てません。社外向けでは元のスレッドに返信して件名を変えない方が経緯が伝わりやすく、読み手の手間も減らせます。

リマインドメールの基本原則

効果的なリマインドメールには、以下の5つの原則があります。これらを守ることで、相手との良好な関係を保ちながら必要な確認ができます。

  1. 「確認のため」を前面に出す
    催促ではなく再確認のトーンで書きます。「念のためご確認のお願い」という表現で、相手への配慮を示しましょう。
  2. 元メールに返信(件名は変えない)
    新規メールではなく、元のメールスレッドに返信することで経緯が一目で分かります。件名もそのまま維持することが重要です。
  3. 本文構成の最適化
    要点→期限→理由(任意)→1つのアクションの順で整理します。情報を詰め込みすぎず、明確で読みやすい構成を心がけます。
  4. 適切な送信間隔
    初回リマインドは2〜5営業日が目安です。イベント系は前日・当日朝の再案内が効果的とされています。
  5. 相手に選択肢を提供
    期限提示と合わせて代替手段(電話・別日・担当変更など)を示すことで、相手の都合に配慮した対応ができます。

リマインドメール件名テンプレート25選

そのまま使える件名テンプレートを25パターンご紹介します。【 】内を実際の情報に置き換えてください。

No. 件名テンプレート 適用場面
1 〖ご確認〗【案件名】について(回答期限:【8/20】) 最も汎用性の高い基本形
2 〖再送〗【資料名】のご確認のお願い(期限:【8/20 17:00】) 資料確認の再送時
3 返信のお願い:【見積書No.】(行き違いでしたらご容赦ください) 見積書への回答確認
4 【イベント名】ご出欠の確認(締切:【8/18】) イベント参加確認
5 【面接日時】のご案内・再確認(前日リマインド) 面接前日の確認
6 【請求書No.】お支払いのご案内(期日:【8/31】) 支払い期限の確認
7 【納期・提出物】のご確認(本日中のご対応について) 納期当日の確認
8 【商談テーマ】次の一歩のご相談(候補A・B) 商談後のフォローアップ
9 アンケートのお願い(3分・【8/25】まで) アンケート回答の依頼
10 進捗の共有依頼:【プロジェクト名】(週次) 定期的な進捗確認
11 取材当日のご案内(受付・連絡先のご案内) 取材当日のリマインド
12 セミナーご登録ありがとうございます(前日リマインド) セミナー前日の確認
13 ウェビナー本日開催(入室リンクのご案内) ウェビナー当日朝の案内
14 事前課題のご提出について(期限リマインド) 事前準備物の確認
15 共同開催の段取り確認(チェックリスト付き) 協力者との確認事項
16 【契約書名】ご確認のお願い(差戻し箇所あり) 契約書の修正確認
17 受領確認のお願い(添付あり・再送) 受領確認の再送
18 これにて最終のご連絡です(ご不要ならご一報ください) 最終通知の場合
19 締切延長のご提案(新期限:【8/23】) 期限延長を提案する場合
20 納品立会いの最終確認(当日連絡先あり) 納品当日の最終確認
21 発送案内(到着予定と受領確認のお願い) 商品発送の通知
22 返品期限のご案内(必要な手続き同梱) 返品期限の通知
23 社内:会議アジェンダの再共有(5分で読める要点) 社内会議の事前確認
24 社内:勤怠修正のお願い(本日17:00まで) 社内手続きの期限確認
25 社外:ご不明点の有無ご確認(フォロー不要なら一報ください) 最終フォローアップ
件名作成のコツ
用件+期限+配慮(再送・確認)を短く具体的に記載し、社外向けでは元スレッドのRe:を維持することで経緯が伝わりやすくなります。

リマインドメール本文テンプレート12選

実際のメール本文で使える、状況別のテンプレートをご紹介します。コピーして【 】内を置き換えるだけで使用できます。

1. 社外・標準パターン(一次リマインド)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【○/○送付】の【資料・見積・契約案】につきまして、
念のためご確認のお願いでご連絡いたしました。

恐れ入りますが、【8/20(火)17:00】までにご確認結果を
ご返信いただけますと幸いです。

行き違いでご対応済みの場合は、本メールはご放念ください。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

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【署名】
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2. 社外・二通目パターン(やや強め)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

先日のお願いにつき、現状を共有いただけますでしょうか。

本件は【社内承認・納期調整】の都合上、
【8/22(木)正午】までにご返信を頂戴できると助かります。

難しい場合は、可能な時期や代替方法をご教示ください。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

3. 見積・契約パターン(確認+差し戻し可)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

添付の【見積書・契約案】の差し戻し箇所がございましたら、
赤字・コメントにてお知らせください。

問題なければ、電子署名のご対応を【8/23(金)】までに
お願いできますでしょうか。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
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4. 納期・提出物パターン(社外)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【提出物・素材】のご提出期限が【8/21(水)】となっております。

ご準備状況はいかがでしょうか。
難しければ新たな期限をご提案ください。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

5. 請求・支払いパターン(礼儀+情報再掲)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【請求書No.】のお支払い期日が【8/31(土)】でございます。

念のため、請求額・口座情報を再掲いたします。

・請求額:【金額】
・口座情報:【詳細】

ご不明点があれば遠慮なくお知らせください。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
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6. イベントパターン(出欠・会場案内)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

【イベント名】の出欠につき、締切が【8/18(日)】となっております。

当日のご案内を下記に再掲いたします。

・日時:【  】
・場所:【  】
・当日連絡先:【  】

ご都合が変わりましたら、前日までにご一報ください。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
――――――――――――――――――――

7. ウェビナーパターン(前日・当日朝)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

明日のウェビナーの入室リンクを共有いたします
(開始10分前開場)。

・入室リンク:【URL】
・開始:【8/20(火)12:00】・所要:45分
・当日連絡先:【TEL・Mail】

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
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8. 面接前日パターン(候補者向け・企業から)

【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

明日の面接のご案内です。
改めて詳細をお送りします。

・日時:【  】
・会場:【  】
・持ち物:【  】

当日遅延等がありましたら下記までご連絡ください。
連絡先:【TEL】

何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
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9. アンケートパターン(低圧+所要時間)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

差し支えなければ、3分アンケートにご協力ください
(【8/25】まで・任意)。

アンケートリンク:【URL】

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

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【署名】
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10. 社内・お願いパターン(期限+代替手段)

【部署名】 各位

お疲れ様です。【氏名】です。

【勤怠修正・精算】のご対応を本日【17:00】までに
お願いいたします。

難しい場合は、代理入力または延長希望をご連絡ください。

何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
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11. フォロー不要選択肢パターン

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

本件、フォローがご不要でしたら一報ください。
以後のご案内を控えます。

必要であれば、電話やオンラインで5〜10分の
ご説明も可能です。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

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【署名】
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12. 最終通知パターン(穏やかな締め)

【会社名】
【部署名】
【氏名】 様

お世話になっております。【自社名】の【氏名】です。

たびたび恐れ入ります。
これにて最終のご連絡といたします。

本メール送信後【2営業日】までにご返信がない場合は、
今回のご提案は一旦クローズとさせていただきます。

引き続き何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――
【署名】
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リマインドメールの表現改善事例

よくあるリマインドメールの問題点と、より効果的な改善例をご紹介します。適切な表現により、相手との関係を保ちながら必要な確認ができます。

圧迫感軽減の改善事例

改善前 改善後 改善ポイント
至急ご対応ください。 恐れ入りますが、【8/20(火)17:00】までにご対応いただけますと幸いです。 期限明記と低圧迫表現の組み合わせ
まだ返事がありません。 念のためご確認のお願いでご連絡いたしました。 催促感を排除し確認トーンに変更
早く回答してください。 お忙しい中恐縮ですが、ご確認いただけますでしょうか。 相手への配慮を示す表現

情報提供の改善事例

改善前 改善後 改善ポイント
リマインドです。返信ください。 【○/○送付】の【資料名】につき、念のためご確認のお願いです。要点は下記の通りです。 要点再掲で相手の負担軽減
前回のメールの件で 【具体的な案件名・日付】についてのご確認 具体的な情報で識別しやすく
急いでいるので 【社内承認・納期調整】の都合上、【具体的期限】までに 理由と期限を明確化

運用方法の改善事例

改善前 改善後 改善ポイント
新規メールで件名変更(スレッド断絶) 元メールへ返信(件名のRe:維持)で経緯を保持 継続性と識別しやすさの向上
理由を書かずに急かす 社内承認・納期などの背景を一言添える 相手の理解と協力を得やすくする
期限のみ提示 期限+代替手段(電話・別日・担当変更)を提示 相手の都合への配慮

リマインドメールの実務運用ルール(3つのポイント)

リマインドメールを効果的に運用するための、実務で使える3つのルールをご紹介します。

  1. 「確認のため」のトーン+行き違い配慮
    催促ではなく確認の姿勢で書き、「行き違いでご対応済みの場合は」など相手への配慮を必ず入れます。初回は特にこのトーンが重要です。
  2. 期限とアクションの明確化
    いつまでに・何を・どの手段で対応してほしいかを明記します。曖昧な表現は避け、具体的な期日と求める行動を分かりやすく伝えます。
  3. 元メール返信と情報再掲
    元のメールスレッドに返信してRe:を維持し、必要な情報を再掲することで相手の負担を下げます。経緯が分かりやすく、効率的な対応につながります。
実務での使い分けポイント:
・初回 → 低圧迫で「念のため確認」トーン
・二通目 → 必要性と期限を明確化
・三通目 → 電話など別手段も検討
・イベント・面接 → 前日・当日朝の再案内が効果的

よくある質問と回答

Q1. リマインドメールは何日待ってから送るべきですか?

A. 目安は2〜5営業日です。ただし、イベントや面接は前日・当日朝の再案内が効果的とされています。緊急度に応じて調整しましょう。

Q2. 件名はどのように書けばよいですか?

A. 用件+期限+配慮(再送・確認)を短く具体的に記載します。社外向けでは元スレッドのRe:を維持することで経緯が伝わりやすくなります。

Q3. どこまで強く催促してよいですか?

A. 段階的にトーンを調整します。初回は低圧迫、二通目で必要性と期限を明示、三通目は電話など別手段も検討する段階設計が効果的です。

Q4. 英語で軽く催促したい場合は?

A. 「Just checking in on the items below. When convenient, could you confirm by Tue, Aug 20?」のように緩衝句+期限の組み合わせが無難です。

Q5. 返信が不要な相手への配慮方法は?

A. 「フォロー不要なら一報を」の一文で負担を軽減します。相手が断りやすい選択肢を提供することで、関係性を保ちながら効率的な運用ができます。

Q6. 面接の前日リマインドのポイントは?

A. 日時・場所・持ち物・当日連絡先を再掲します。返信は元スレッドのRe:のままだと識別されやすく、相手の混乱を防げます。

送信前チェックリスト(90秒確認)

送信前の必須確認項目:
□ 「確認のため」のトーンになっている
□ 要点→期限→理由(任意)→1つのアクションで短く具体的
□ 元メールに返信(Re:)し、必要情報を再掲
□ 行き違い配慮の一文が入っている
□ 社外は敬体統一・二重敬語なし
□ イベント・面接は前日・当日朝の再案内を準備

まとめ

リマインドメールは、相手との良好な関係を保ちながら必要な確認を行うための重要なビジネスツールです。「確認のため」という配慮あるトーン明確な期限とアクション段階的なアプローチを心がけることで、効果的なリマインドが実現できます。

今回ご紹介した25の件名テンプレートと12種類の本文例を状況に応じて使い分け、表現改善事例を参考にメール品質を向上させてください。継続的な実践により、円滑なビジネスコミュニケーションと良好な人間関係の構築が可能になるでしょう。

次のアクション:
次回リマインドメールを送る際は、今回のテンプレートを活用して相手への配慮と効率性を両立させてください。相手の反応や対応状況を観察することで、自社に最適なリマインド手法を確立できます。